不妊や不妊治療でのストレスが原因でのうつ状態にお困りの方は、現在非常に多くなっていると感じます。
女性だけでなく男性も不妊ということを知った時のショックが大きい場合もあり、不妊期間や不妊治療期間はうつと関係性があるという事を理解してストレス管理をしながら、この不妊期間に向き合っていくことが重要になってきます。
不妊期間や不妊治療中と「うつ」との関係
不妊治療でいえば肉体や精神、金銭的なストレスがどうしてもかかってきます。
あとは夫婦共通の目標や夢として、パートナーと一緒に頑張っているといった感覚が最大のストレスの対処法です。
それがなければ、特に女性側が非常に孤独感を感じてよりストレスの度合いが増すこともあります(負担はどうしても女性側に多くかかります)
ストレスが原因で起こる脳のトラブルが「うつ」
きっかけは様々なストレスが原因として起こることが多く、不妊のストレスを原因とした「不妊うつ」といった言葉もあるくらいです。
結局うつとは何かといえば脳の神経伝達がうまくいかない病気、もしくは状態の事をいいます。
一時的なうつ状態などは経験されたことがある人もいますが、長期化慢性化すると情緒不安定や前向きな思考、涙があふれる、自律神経失調、ひどい場合はベットから起き上がることすら出来なくなる場合などもあります。
うつになったら不妊治療をいったん休むことが大事
不妊治療でつらい状況の中で結果が出ないことに対して、自分の価値がないような感覚になってしまうことが多くあります。
決して自分を否定しないように、妊娠することやしないことと、人間的な価値はまったく無関係だと客観的に自分自身をみるという事を、パートナーと一緒に振り替える時期だと思います。
せっかくの不妊治療も、ストレスによってよりカラダのバランスを崩すことになる場合もあります。
東洋医学や漢方は、うつと妊娠しやすいカラダづくりを同時にできる
心身のバランスがとれている状態を漢方では「健康」であると考えています。つまりうつを良くする提案も妊娠しやすいカラダ作りも同じ心身のバランスをとるといった事になってくるのです。
当店でのご提案は以下のとおり、ただ実際には以下を人によって組み合わしていきます。
- カウンセリング
- 漢方
- 温灸
カウンセリング
まず話をお聞きして一緒に情報を整理していきます。何が問題なのかを明らかにしていきます。
そして夫婦関係も重要です。夫婦の関係も不妊のストレスがキッカケになりうまくいかなくなる事も非常に多いものです。
夫婦2人で解決していく問題として考えていくため、夫婦2人で初回はカウンセリングを受けていただくことも大事だと思います。
漢方
もちろん西洋医学が必要になる場合もあると思いますが、妊娠を望むのであればできるなら避けていきたいでしょう。
そこで、東洋医学の知恵や漢方が重要になってきます。
漢方は心と体は繋がっており、様々な症状を良くするために心と体同時に考えて服用していただく処方を組み立てます。
基本的にストレス(気滞と言います)は様々な症状を招きます。
特に精神状態の抑鬱が激しくなり(肝鬱と言います)、自律神経を乱しホルモンバランスに影響を及ぼします。
そのバランスをとっていくことが漢方のもっとも得意とすることです。
温灸
うつには耳に温灸することもおすすめしています。耳には全身のツボが集まっており、耳を温める事により自律神経のバランスがとれ、リラックス効果が期待されます。
血行がよくなり、ポカポカして脳下垂体から卵巣へのホルモンでの指令も良くなると言われております。
また妊娠の妊は任脈の任からきているといわれ、命の源が宿るといわれる妊娠三穴(神闕・関元・鼠蹊部)を温める事が重要です。
黄体ホルモンが増えたり、子宮の血行が良くなると考えられます。またセロトニンという自律神経を安定させストレスをとる働きがあるホルモン(別名・幸福ホルモン)があります。
実はずっと脳で作られていると思われていたのですが、セロトニンの95%は腸で作られていることが最近わかりました。
妊娠三穴の一つの神闕(しんけつ・おへその位置)は腸を温めるのですが、おそらくお腹を温めることによっても腸が元気に活発になり、セロトニンの分泌を良くするのではないかと考えられています。
温灸で腸を温めることによっても、ストレスに対抗できるということです。特に不妊治療中は、なにかとストレスも溜まりがちです。
気分もリフレッシュし、質の良い深い眠りも期待できます。妊活中でうつに対抗する手段として非常によいでしょう。
「あなたの子供が欲しい」という気持ちを大事にしましょう。
しんどいのは頑張った証拠。
少しだけ休みましょう。
その時間でちょっとだけ考えてみましょう。
あなたが頑張った理由は何でしょう。
誰のためでもありません。
周りの評価のためでもありません。
あなたの目の前にずっと当たり前にいてくれる
パートナーがいるからこそ子供を持ちたいという気持ちにさせてくれたはずです。
不妊期間中は、夫婦の絆を何度も何度も試されます。
ちょうど良い機会だと思って感謝の言葉をパートナーに伝えてみてください。
いつも一緒にいてくれるパートナー
夫婦なら当たり前のような気がどうしてもしてしまいますが、
絶対的に今後も保証があるわけではありません。
「あるべきもがある」という喜びやありがたさに気付いた時だけでも感謝の言葉を伝えてください。
どんなことも、目の前にあることは「当たり前」じゃない。
当たり前は幸せなことです。
人生の「当たり」は、今あなたの目の「前」にあるそうですよ。
基本方針はうつも不妊相談も同じ、「心身のバランスをとること」
普段の子宝相談での漢方治療でも、うつを良くするのも基本方針は同じです。
不妊という期間はストレスを産むので、常にストレスの関与を念頭においてご提案できるのが漢方の良いところですね。
心身のバランスととることが漢方の真髄といえるでしょう。バランスを崩してさまざまな病気になったりうつ状態や不妊状態になったりするのです。
それがうつを良くすることは自律神経をよくし、ホルモンの状態を良くすることにつながっていくので「妊娠しやすいカラダ作り」に結局つながっていきます。
不妊とうつは関係性があるんですね。そういう事を前提に夫婦で取り組むことが大事という事がよくわかりました。あと夫婦以外での相談に乗ってくれる場所や人は大事だと感じました。やはりうつ症状がひどい場合、考え方の整理などを自分たちに代わって考えてくれるカウンセラーは大事だと思います。夫婦でも冷静になれない場面などリセットでき冷静な話ができそうです。考え方ですが、しんどい期間もこれからもずっと一緒にいたいパートナーと共に手を取って協力したり努力したりする時間にしたいですね。
うつは脳のトラブルと考えましょう
うつとは脳のトラブルです。精神的に弱いとか自分がダメなせいだと思わないでください。パートナーもそういうものではないという事を理解してください。うつ状態にある人は自分でどうにかするという事をなるべくさけて、心身のバランスをとるような東洋医学の知恵が必要です。それが妊娠しやすい状態に近づいていくでしょう。ぜひご相談くださいませ。