タバコを吸っていると不妊になりますか?

タバコを吸っていると不妊になるというよりも、確実に不妊に近づくことになります。百害あって一利なしの言葉通りのタバコ。夫婦はどちらかでもタバコを吸うと妊娠率が半分になったり、流産率が2倍になったりと想像以上に妊娠や出産には害となります。

胎児の健康を考えると妊娠してから禁煙するでは遅すぎるという事をしっかり知っておきましょう。現在タバコを禁煙するだけで「妊活」になると言えるでしょう。

精子や卵子はタバコでどんどん老化する
精子や卵子はタバコでどんどん老化する

 

タバコは不妊の原因になる!

タバコには4000種類の化学物質があり200種類は有毒30種類は発がん性物質であることがわかっています。

女性の場合は

  • ・卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌が減り流産率増加
  • ・卵子の老化を早める
  • ・卵巣機能が低下する可能性が高く閉経の時期も早くなる
  • ・着床障害
  • ・体外受精の受精率が低下

男性の場合は

  • ・造精機能が低下し精子数が少なる(20%減少)
  • ・精子運動能力の低下
  • ・精子の奇形率の上昇
  • ・先天奇形の危険性上昇

卵子や精子の質が叫ばれて久しい今、まず一番に考えないといけないことは禁煙かもしれません。

不妊治療を受けながらの喫煙は「せっかくの不妊治療がもったいない」と言わざるを得ないという事と共に、非常に胎児毒性リスクも高く男性が吸っている場合も流産のリスクが高いためパートナーを悲しませる可能性も高いというわけです。

 

夫婦どちらかがタバコを吸うと妊娠率が半分になる

ちょっとショッキングなほどの確率になってしまうということです。これはタイミングでも人工授精でも体外受精でも関係ありません。

全てにおいて妊娠率が半分になるのです。(http://www.reposaka.jp/の松林秀彦先生の講演より)

松林先生は「禁煙はお金のかからない治療」とまでおっしゃっています。

 

妊娠しても流産率が2倍に、妊娠合併症もリスクが大

流産率は2倍
子宮外妊娠2倍
早産時期の前期破水が1.6倍
絨毛膜羊膜炎が1.6倍
常位胎盤早期剥離1.37倍
全治胎盤3倍

ちょっとここまでくると百害あって一利なしという言葉がまさにそうだったと気づきます。とくに高齢出産だと不妊の問題に次いで流産のリスクが高いという事が問題となります(35歳で約20%、40歳で約40%、42歳で約50%が流産)

タバコが流産率をさらに倍にするという事を考えると理論上40歳以上ではほぼ無事出産できるという可能性がなくなるということになります。

血流が悪くなり子宮や卵巣に新鮮な栄養や酸素が届かなくなるので、このような可能性が高くなるのは想像できます。

 

「妊娠したら禁煙する」では遅すぎる

タバコを吸っている方の精子や卵子はタバコの影響を受けています。妊娠が分かってからでは遅すぎるのです。禁煙は愛です。

もし、子供に先天的な奇形や病気を引き起こしたとしたら、責任なんかとれませんよね。生まれる前から子育ては始まっています。

 

それでもタバコ止められない方は「2倍良いことをする」

どうしてもタバコを止められない、もしくはパートナーが禁煙に協力的ではないなどの場面では「タバコは吸っているが、タバコの害を軽減するために抗酸化のサプリ」をとっていただくことをお勧めします。

酸化物質のカタマリがタバコなので、それに対抗するための特に不妊期間中は強力な抗酸化が必要です。

お勧めの抗酸化サプリ
松節の抗酸化力⇒http://www.tanpopostore.jp/foods/s/kousanka.html
アグリコン型イソフラボン⇒http://bit.ly/1EEhm6A
タバコを吸ってない事にはなりませんが、何もしないよりははるかにマシです。悪い事をする代わりに、倍良いことをするという感覚が必要です。

 

まとめ

タバコを吸いながら元気な子供を授かった方もいらっしゃるでしょう。ただ子供を望んでいる方や不妊治療中の方においては「できたらやめた方がいいというレベルではないリスクがある」という事を知っておきましょう。

タバコを止めるストレスなどは比べられないほど些細なことです。なにより禁煙することができるなら当然健康的になることなので、ぜひ禁煙に取り組みましょう。健康的なパパママの準備をしましょう。

「奥さんやわが子のために」禁煙スタートしませんか

カウンセリングしている中で、よくご主人が禁煙してくれないといった奥様の声を聞きます。もしくは仕事を頑張っているからタバコぐらいは認めてあげたいという奥様もいます。ハッキリ言いますがタバコはできたら止めたらいいものなどではなく、さまざまなデータを見てしまうと不妊期間や不妊治療中は特に「絶対に止めるべきもの」です。それでも無理ならしっかりタバコの害を軽減できるような取り組みをしましょう。その方がずいぶん前向きですよね。ご相談くださいね。