排卵日は妊娠しやすいベストタイミングではない

排卵日がタイミングのベストな日と考えている人も多いようです。ただ実際には妊娠しやすいタイミングは排卵日より前にある事がわかっています。
その理由と具体的なタイミングのとり方を知っておこう。

タイミングでベストなのはいつ?
タイミングでベストなのはいつ?

 

排卵日が妊娠しやすいベストタイミングではない

卵胞は1日に1~2mmずつ大きくなります。直径18~22mm程度になると排卵します。
ここで一番重要なのは妊娠のしやすさのピークは実は排卵日よりも前にあるということです。 排卵の4日前から妊娠の可能性が上がってきて、排卵2日前~前日が最も妊娠しやすいタイミングです。
排卵した卵子が卵管采から卵管に取り込まれ卵管膨大部という所で精子と出会い受精が起こります。

そして精子は平均2~3日の寿命があるといわれます。つまりこの間に排卵があると妊娠しやすいということです。
卵子は寿命が24時間程だと言われているので、つまり精子と卵子の寿命の差を考えると、排卵の時に精子が卵管膨大部で待っているのようなイメージの方が卵子と精子が出会いやすいのです。
つまり排卵前にタイミングをとって精子を送り込んでおく方が良いと考えられています。

 

排卵日は基礎体温や病院、排卵検査薬でだいたいわかります

排卵日は生理周期だけでは正確に知ることはなかなかできないですが、おおよその見当をつけることは可能です。つまり28日周期だとして次の生理がわかるなら高温期である黄体期は14日ぐらいなので、そこから逆算して14日前が排卵日という事です。
基礎体温表をつけていると便利ですね。ただ当然生理周期が安定している人に限定されるということです。生理周期が不安定な人は排卵日近くになり病院へ行って経腟超音波検査で卵胞の大きさを測り、 尿中のLH(黄体刺激ホルモン)の値を調べていくと排卵の20~40時間前でピークに達するので予測が立ちます。
市販でも尿で調べれる排卵検査薬は買う事はできるので便利かもしれません。
もちろん病院での不妊治療の中で行う薬を使って行うタイミング療法は、生理周期が不安定な方は薬で生理周期を安定させるのでタイミングを合わせやすいでしょう。

 

排卵の4日前から毎日もしくは一日置きでタイミングをとるのが理想

精子が女性の体内で2~3日生きているという事であれば、毎日行う必要がありません。できれば毎日が望ましいのですが、 一日置きでも問題ないでしょう。
排卵予測日から2日前から前日までが一番妊娠しやすいということなので、排卵予測日の5日前ぐらいから排卵日の次の日ぐらいまでの一週間はできるだけ性交を持ちましょう。排卵は高齢の場合予想よりも遅れることも多いようなので排卵日の次の日ぐらいまで視野に入れて性交を持ったほうが よいです。
また排卵以降の性行が受精以降の着床までの流れをスムーズにする可能性が考えられていますので、当然ですが性交が妊娠を邪魔することはなさそうです。

 

実は女性側が排卵を調整することもある

実は性交のタイミングが多少ずれたとしても、女性側が排卵を調節し性交のタイミングに合わせたりすることもあることがわかっています。普段から性的な接触を多く持っている夫婦ではそういう事も起きるようなのです。

 

タイミングをとる上での注意点「タイミングにこだわり過ぎない」

性的な能力は基本的には使わなければ衰える傾向があります。性交には子作りという側面と、夫婦との愛のコミュニケーションという側面もあります。タイミングは重要ですがあまりそれだけになってしまうと 夫婦のコミュニケーションから単純に子作り作業化させてしまうこともありえます。

夫婦の愛の営みという部分が失われないよう気持ちの部分やタイミングにこだわりすぎないということがストレスなどをあまり感じず夫婦の絆を強くしていく事につながっていきやすいと思います。

それが夫婦の性的な能力の向上につながり前述した女性側が排卵のタイミングを調整するという事や、男性側の妊娠させる力や女性の妊娠する力の向上につながってくるのだと
考えております。

 

まとめ

子作りをする上で、妊娠しやすい期間を知っておくために排卵日を考えておくことは大事ですね。生理周期が正しい方は基礎体温などをつけておくと自分でも見当がつきます。
排卵検査薬や病院で排卵のだいたいのタイミングもつかめたりします。
ただ大事なのは「排卵の前から性交のタイミングをとっておく」ということが妊娠しやすいポイントだという事は知っておきましょう。
またタイミングだけにならないような夫婦の工夫も考えておきましょうね。

意外と大事にされてない性交回数

妊娠することの基本は「性交回数」です。なぜなら毎日性交した場合の妊娠率は周期あたり37%、隔日で性交した場合は周期あたり33%、週に一回の性交では周期あたりの妊娠率は15%です。やはり毎日性交することで妊娠率が一番上がり、週一のペースでは妊娠率が半分以下となります。なるべく性交回数を下げないために新鮮さを失わないような夫婦の努力や気持ちなども大事なことがわかります(特に日本人は夫婦の性交回数は世界的に見ても低いと言われています)。不妊治療やタイミングも重要ですが、妊娠するために性交回数を高く保つという基本を見直すことは、全ての妊娠する力自体のベースアップとなるでしょう!