高齢出産でのダウン症率上げないためにできること

生まれてくるわが子が元気で生まれてきてほしいという願いは当然みんな持っていますが、高齢出産を考える夫婦にとっては妊娠出産に望む女性や生まれてくる子供のリスクが上がることは間違いない事実としてあります。そんな中カウンセリングの中でも高齢出産でのダウン症児が生まれやすい事に関して心配だとご相談を受けることがあります。

自分たちが今できる事ってなんだろう?
自分たちが今できる事ってなんだろう?

 

ダウン症の赤ちゃんが生まれる理由の一つは「卵子の老化」

年齢別にダウン症児が生まれる確率は以下の通りです。

  • 30歳 1/952
  • 35歳 1/400
  • 40歳 1/106
  • 45歳 1/30

理由は「卵子の老化」が原因と言われています。卵子はこの世に生まれた時につくられており、新たにつくられることがないので年齢と同じように卵子も年を取ります。卵子の老化から受精卵の染色体の異常がおきやすくダウン症児が生まれるリスクが高くなるようです。
ちなみに女性の年齢に関してだけが有名になってきていますが男性側も高齢になることで精子の老化は出てはきます。精子は毎日つくられますが、精子をつくる肉体は老化の影響を受けるからです。当然男性からのダウン症児への影響もあるという事をはおさえておきましょう。

 

20代でもダウン症児が生まれる

ただここで大事なのは高齢出産だからダウン症の子供が生まれるというイメージではなく、健康で若くても20代でもダウン症児が生まれる事はあります。高齢になると確率が上がるという事なのです。あくまで「確率論」だと考えて確率を減らすために何が可能性があるかを考えていきましょう。

 

ダウン症児が生まれてくる確率を下げるために

残念ながらダウン症児が生まれる事を防ぐ治療法は確立されていません
ただ個人的な意見ですが肉体年齢を若く保ち卵子の質を上げるような妊活の取り組みは、当然染色体の異常が起きにくく結果としてダウン症児の出生率を下げていく可能性があるという事を考えております。
実際に当店でも高齢出産を望んで来られている方が多くいらっしゃいますが、高齢妊娠出産(35歳以上)をされた方でダウン症児の報告は一度もありません。
また一般的によく言われる葉酸も細胞分裂に関係のある栄養素なので関係性は無視できないでしょう。
ただ人間の健康を守る上で一番基本的な事を見直すという事が一番だと思います。

  • 食べ物の質(食品添加物や糖と油に注意)
  • 体重の管理(適正体重BMI22を目指す)
  • 規則正しい生活(早寝早起き、食事や睡眠のタイミング)
  • 睡眠時間・質(質の高い睡眠)
  • 適度な運動

これらの事は健康上否定されたことはなく、健康を保つ基本になっています。ただ忙しい現代の生活スタイルではないがしろにされがちな項目でもあります。
生活スタイル難しい事はあり得ると思いますが、出来てない方はできると明らかに健康状態がよくなり疲労感やストレスのたまり方が違う事が
すぐ自覚できると思います。そういう積み重ねが若い肉体を保つ秘訣だと考えられています。

ぜひ漢方を合わせるとその効率がさらに増すというイメージで間違っていないと思いますので、時間的に急がれる高齢出産を考える方にはピッタリだと考えられます。

 

着床前診断について

妊娠前に染色体異常・遺伝子異常を調べる着床前診断。名前を聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
体外受精と組み合みあわせて可能となる方法ですが、着床前の受精卵の段階で染色体や遺伝子に問題がないかを検査するという方法です。
命の選択と捉えることもできるのですべての方にこの方法が適応されるわけではありませんが、妊娠前にダウン症のリスクを知ることができます。

日本産婦人科学会はこの着床前診断の適応条件として

  1. 原則として重篤な遺伝性疾患児を出産する可能性のある、遺伝子変異や染色体異常を保因する場合
  2. 重篤な遺伝性疾患に加えて、均衡型染色体構造異常に起因すると考えられる習慣流産(反復流産を含む)

この適応条件に当てはまる場合に限り、申請→許可を得て着床前診断が実施ということになっております。
ただこの条件に当てはまらなくとも日本産婦人科学会に属していない病院では行う事も可能です。
費用的にもかかり病院によって値段も違うので、病院に問い合わせてみてもはいかがでしょうか。

 

胎児の染色体異常に関しては初産でも二人目であっても関係はなし

どうやら初産か二人目以降かで、ダウン症児が生まれてくる確率には影響ないようです。それよりも出産する年齢によるところが大きいと考えられています。当然二人目の方が一人目よりも年齢が高くなるのでそういう意味ではダウン症などの染色体異常が起こる確率は高くなるでしょう。

 

ダウン症の子供をもつ芸能人は?

公表されているダウン症児をもつ芸能人には松野明美さん、奥山佳恵さんがいます。
松野明美さんは2008年に第二子がダウン症であることを公表、奥山佳恵さんは2013年に第二子がダウン症であることを公表しています。
現在でも講演活動やブログの中で子供の状況や自分の気持ちなどを発信されています。

これは私の推測ですが、心無い世の中の偏見は「知らない」「無知」という事から始まるように感じます。
まずは知ってもらって偏見をなくしていったり、同じような状況の方に元気になってもらったりと有名人ならではの素晴らしい活動だと感じています。

 

まとめ

この10年で35歳以上の高齢出産は倍増しているという事実があります。それに伴って確率的にダウン症児が生まれてくる事は多くなると思います。高齢であっても元気に出産されている方のほとんどですし、ダウン症児が生まれてくるかどうかというのは若くても確率は高齢であるより低くなりますがあり得るという事を知っておきましょう。
そして高齢出産を望む方は「今すぐにできる事」として染色体の異常が起こりにくいという可能性も含めて卵子の質を上げる身体づくりの必要性について改めて考えていく必要があると思います。

流産や妊娠高血圧症や妊娠時の高血糖などのリスクにも備える

ダウン症をはじめ様々な染色体異常以外にも、妊娠中のリスクとして流産や妊娠時のむくみや高血圧、高血糖など母子ともに危険になるような状況は35歳以上では増加してきます。自覚と知識を持っていまやるべきことに集中し、不要な情報には振り回されないようにするという事が大事だと思います。良き相談相手として当店も研鑽を積んでいきたいと思っております。